12月9日(月) 走行距離220km 所々所々

長崎→島原→(九州商船)→熊本→御船I .C→(九州自動車道)→えびのI .C→R30→えびの高原→霧島バードライン・霧島スカイライン→霧島温泉郷泊

6時半、朝起きたら外は薄暗くて路面が濡れてました。
7時過ぎても8時過ぎても明るくはならず、8時半頃ようやく明るくなり、でも外はポツポツと雨が降ってます。
しかもきのうまでとは打って変わって冷えている朝でした…と、言っても「寒い」と言う程の寒さではなくまだまだ余裕の寒さです。
けど・・・なぜお天気が悪い?
だって予報では今日からいいはずだったのに。。。でも取り敢えず出発です、島原へ。
所々雨にあたるけど深刻な雨ではなかったのでカッパも着ず。

残念だったのは、イマイチのお天気だったので雲仙普賢岳がほとんど見えなかった事と、
長崎から島原までの行程が移動手段の為の単なる「道」となってしまった事。
おまけに島原から熊本まで30分程で渡れるオーシャンアローが強風の為に一日欠航です。
仕方ないので違う会社の九州商船フェリー2等\1,810(所要時間1時間)で熊本に渡りました。

フェリーから少しだけ普賢岳が見えました→

<こむらさき>

フェリーを降りたら一路熊本駅方面へ。ラーメン博物館にも出店している「こむらさき」を探しに(^-^)
っていうか、駅ではタクシーの運転手さん達が話しかけてきて「ラーメン屋さんに行きたいんです」って言ったら、アレコレ覚えきれない程の情報をしゃべりまくるまくる(笑)。タクシーの運転手さんのいう事だから確かな情報なのはわかってるんですけど、やっぱり有名処に取り敢えずは行かなきゃ。
それにしてもタクシーの運転手さん達、「オレは○○のラーメンが好きだ!」「○○は有名だけど○○の方が美味しいぞ!」「あそこは麺がなぁ〜」・・・ラーメンを語りだしたら止まらない止まらない(笑)やっぱりみんなラーメンが好きなんだ。

熊本からは高速に乗り、えびの方面へ向かう事にしました。
ずーーーっと前に九州一周した時、一番印象に残ったところが、えびの・霧島・高千穂でした。
高速の途中、人吉という文字を見つけて、ループ橋も通ったなぁ〜と懐かしい思いで、えびのに向かいます。
だけど今回は別の意味で一番印象に残る地になろうとは^_^;

<霧島温泉郷>

G.Sでも料金所でも「寒いのに大変だねぇ〜」と言われます。内心「大丈夫なんだけどなぁ」と思いながら…だ・け・ど!えびの高原ではさすがに寒かったですぅ。そうなんです、ここからが「身も心も道路も凍った九州ツーリング」となったわけです。
峠を上がるにつれ、イヤーな空気。これ、信州で雪が降る時と同じ空気です。案の定雪がちらちら。上がるにつれヤバイ程の雪路面が白く積もっていく…。でも高原まであと数キロのはず。取り敢えず行ける所まで、と思い、えびの高原まで走ったけど、ついには吹雪いてきてどんどん積もっていくので、分岐点らしき所から霧島温泉へ下る?事にしました。

そんな状態だから標識もよくわからず、どこからどの道で霧島温泉郷へ行ったのか今でもわかりません^_^;とにかくその時は霧島温泉郷へ行く道がどうか下りでありますように、と神様に願うばかりでしたから。吹雪いている中、このまま白い道が延々と続いていたらどうしようか、上りだったらどうしよう、と不安な気持ちで、凍結を恐れながらゆっくりと走りました。湯けむりがあちこちであがっている霧島温泉街に着いた時には心底ホッとしました。路面に雪はなく、全身コチコチになっていた体と心が、スーーッと楽になったものです。4時頃だったので、ここで宿を探す事にしました。さすがに雪の中、寒かったです。というより怖かったです^_^;・・・・明日が心配。

宿は霧島観光ホテル別館のビジネスホテル、4,500円。思ったよりも安かったです。本館の温泉入浴券を頂けたので、5分くらい歩くけど大浴場と露天風呂3ヶ所楽しめるようなので行きました。
シャワーのお湯までが硫黄の匂いがしました。お湯はとってもいい温度で、展望風呂と露天風呂がとてもよかったです。ゆっくりと何回も入ってしまいました。
お風呂に入りながら思いました。前回は台風の雨の中走った阿蘇、今回は是非晴れた日に行きたいけど、きのうのえびの・霧島は雪だった…って事は阿蘇は…

12月10日(火) 走行距離281km 所々のち

霧島温泉郷→R223→R31→都城市→R31→R223→霧島温泉郷→牧園広域農道→栗野I .C→(九州自動車道)→熊本I.C→R57→内牧温泉泊

取り敢えず晴れてます。けど、えびの高原も霧島周辺の観光も凍結と雪の為にあきらめました。
霧島温泉郷からは素直に下って日南へ行こうと決めてチェックアウトです。
霧島から約2-30kmの都城で給油。ナント、財布がないっ!!ホテルへ確認してもらおうと電話したら、電話は本館にしかなくて、私が泊まったのは別館のビジホ。既に掃除の業者さんが入っていてホテルの従業員が戻ってくるのが午後2時なのでそれまで入れない、とか、別館と電話連絡が取れないなどと、ちょっと納得のいかないシステム?だったのですが、結局は本館の従業員の方が直接別館へ行って確かめて下さる事になり、確認できるまで結構時間がかかったけど、結局ありましたぁ〜、よかったですぅ、ホントによかったです。オッチョコチョイが出ました^_^;
お財布とは別に荷物の下の方に入れておいたお金があったので(ホントよかったです)ガソリンスタンドではそれで現金精算して、再び霧島へ戻りました。あぁ〜時間のロス、しかも寒い所へ又逆戻りです(泣)

本館のフロントでお財布を受け取りさて時間が…コースを変更、日南は中止です。前に行った日南の南国らしい風景に後ろ髪を引かれながら、温泉街から一番近い栗野I.Cから高速に乗り、阿蘇へ行く為に熊本I.Cで降りました。インターからは国道57号線をひたすら阿蘇へ。それにしても寒い!!寒すぎます。九州はこんなはずじゃなかったのに。これでは信州と同じ。だって雪が降ってるんだよ(泣)
高速でも雪がちらついていたけど、インターおりたらしっかり雪になり、しかも寒さも更に…阿蘇が近づくと信州と同じ雪雲だし、雪もだんだん強くなって、道路に表示されている気温は1度、0度・・・とうとうマイナス1度^_^;

阿蘇の外輪に沿って走っている国道は、R57をそのまま進むのと、R57からR325→R265を走る2通りがあります。最初R325に入りました。でも山を上がってる気が、、、確かに上り。しかも雪がどんどん激しくなっていきます。ガソリンスタンドに入って、給油がてら道の状況を聞くと、R265は山道との事。凍結する事も多いから戻ってR57を行った方が絶対にいいよ、と言われて戻りました。

R57を走り、ありすと同じで、ずっと前、ゴーグル雑誌に載っていた「ペンションもしもしピエロ」に途中から電話しました。素泊まり3,500円のライダーハウスなら泊まれるけど、通常の2食付の宿泊形態はできないとの返事。多分今時期の平日お客さんがいないんだろうなぁと思いつつ、2軒目に問い合わせしたペンションは夕食貸切のお客さんがいるから宿泊できないとの事…本当かなぁ〜と、同業者なだけにイヤな勘が働いてしまうというか、疑ってしまうというか・・・素直でなくてごめんなさい<m(__)m> 3軒目の民宿は電話に出ず。

大荒れのお天気、今日だけは夕食有りでないとイヤだと思ったので、こうなったら阿蘇周辺の温泉地で旅館に泊まろう!と決心。だけど温泉といっても、R57から脇道に入るって事は山深くなるって事。白い道、てかてかした道、吹雪、なんて言葉が頭をよぎります。夕方4時半頃、R57沿いに「内牧温泉6km」と書いてある標識を見つけたので、不安ながらも枝道へ入りました。ちょうど観光案内所があったので、お宿を探してもらう事にしました。最後の贅沢だ!と考えて「予算は15,000円まで」と提示しました。阿蘇周辺の温泉旅館の相場を考えたらきっとそれは安い予算なんだろうと思ったけど、私にとっては15,000円は贅沢極まりない料金です^_^;

到着してホッとしましたぁ〜。外観は日本の古き良き温泉旅館。
もちろん阿蘇の天然温泉。玄関のでっかい軒下にバイクも置けます。夕食は部屋食でした。
露天風呂がない、それだけが残念でしたが、内湯は24時間入浴可能です。
「蘇山郷(そざんきょう)」といいます。

<蘇山郷>

チェックインしたらまずロビーでお抹茶とお菓子のサービス(^^)(^^)
このお宿、与謝野晶子夫妻ゆかりのお宿でした。
夫妻が訪れた時は、お宿ではなく、和歌に通じていた先代の招きで訪れたそうです。一本の杉の大木によって作られた座敷を中心にして、現在のホテルに増改築したものだそうです。ロビーには和歌が書かれたものや、与謝野晶子夫妻の写真などゆかりの品が飾られていました。

温泉は敷地内にあって泉温は49度。一年中加熱せず、薄めず、100%天然温泉です。飲むと胃腸病に、入浴すると神経痛・リウマチなどに効果があると云われてます。ほとんど無色透明でほとんと無臭・無味です。でも、全くの無色透明ではなく、においをかいでみると、少し鉄臭いような気がしました。すごく心地よいお湯の温度でした。なんと言っても、人がほとんどいないのがナイスでした。

明日の午前中はお天気いいようなので、高千穂峡か湯布院あたりに行けたらいいなぁ、と思うけど、今日から九州は朝の冷え込みが厳しいようなので、明日もあちこち行くのは無理かも。本当は今日、前からチェックしていた山川温泉の小杉庵に泊まりたかったんです。でも山川温泉は小国町にあります。R57より、内牧温泉よりも更に雪深い方へ進む事になります。交通情報でも小国町辺りでチェーン規制となってました。内牧まででいっぱいいっぱいでした。

そう、お宿の人が言っていたのを思い出しました。「阿蘇は九州の北海道」なんですって^_^;

12月11日(水) 走行距離136km のち

内牧温泉→R57→大分→R10→R500→別府温泉→R500→R10→大分港→ダイヤモンドフェリー泊

朝起きたら晴れている、とカーテン越しの太陽を見て喜んだのもつかの間・・・カーテンを開けて外を見たらナントが降ってました。お日様が照っているのに雪です(泣)一面真っ白です。顔が青ざめました。お宿の前の道は完全に凍ってます。R57を素直に大分・別府方面へ向かってフェリーに乗るしかありません。仕方ないかな、もう。。。スキー場もオープンだし帰ってお仕事しなきゃ^_^;

お宿の前の道は絶対に走れないくらいのテカテカな凍結道路になっていたので、ちょっと広い通りまでバイクを押して歩きました。それも怖かったくらいツルツルでした。内牧温泉街からR57に出ると道路は所々うっすら白くなってましたが、交通量が多いので(特に大型)積雪という積雪はありませんでした。でも凍結しててもおかしくない気温だったので、ノロノロ運転です。その方が私も助かりましたけど。どんどん寒くなってきたのでが近づいてるんだと思い、注意しながら走ります。ちょっとヒヤヒヤもの。でもこの峠を越えればあとは平坦な道だとお宿の人が言ってました。
マイナスから0度、1度、2度、3度、と少しずつ気温も上がってきました。これには本当に嬉しかったです。寒さ対策には慣れていて万全、体は寒くないけど、手が冷たすぎます。これにはどうしようもなく・・・かじかんで仕方なかったです。けど、標高も低くなり、大分に近づくにつれ、手もあたたかくなって風もなまぬるく感じホッとしました。大分まで休憩なしで走りました。

大分港でフェリーの予約を取り敢えず取ることにします。港の確認もしたいし。18:40発、神戸港には翌朝6:50着です。2等より2,500円UPだけどちゃんと寝られるので2等グリーン寝台にしました。又、神戸からしっかりと走らなきゃいけないし。

ただ…フェリーは一つ心配というかイヤ〜な思い出があって。。船酔いです。北海道行きの時も九州行きの時もなぜか私がフェリーを利用する時は台風の影響とかで3日間港につけなくて海の上をひたすら漂流、さすがにグロッキーです^_^;
けど、今回は乗らなきゃ仕方ないかな、って思って。

フェリーの予約も済んで、場所も確認した事だし、気温も5度、全然寒く感じないし、って事で、別府温泉に行ってみることにしました。温泉に入ってみたいけど「地獄めぐり」を前回しなかったので行ってみました。別府の地獄めぐりは8ヶ所あって一ヶ所につき400円の入場料がかかるけど、パスポートを購入すれば2,000円。一度は見ておこうとパスポートを買って歩いて見学です。全部制覇。

< 海地獄 >

< 山地獄 >

< カマド地獄 >

< 鬼山地獄 >

< 白池地獄 >

< 金竜地獄 >

< 血の池地獄 >

< 龍巻地獄 >

気がつけばもう夕方4時半。フェリーの乗船手続きは5時〜出航の1時間前くらい。
温泉に入ってるヒマなどなく、夕食もさっさと済まさなきゃ状態です。
別府市営の公衆浴場「竹瓦温泉」に入ってみたかったけどそれどころではありません。実家がある神奈川では見かけた事があるけど、松本・塩尻近辺では見ない「ジョリーパスタ」、入った事がなかったので、ちょうどR10沿いにあり、ちょっと早い夕食を。お手頃価格で、というよりも安くてなかなか美味しかったです。サイゼリアよりもずっと良かったです(^^)(^^)

急いで食べて5時20分出発。大分まで12km、15分程で到着。あらかじめ場所を確認しておいてよかったです。早く着けたのはいいけど二輪は乗船が6時半、最後でした。出航のナント10分前。しかもバイクは私一人…雪だもの、当たり前か。バイクはロープで縛るわけでもなく、車どめを置いただけでした・・・大丈夫なんだろうか。大きいフェリーだから大丈夫なのかな。もっとも揺れてほしくないけど^_^;

船酔いする前に乗船してすぐお風呂に入りました。だあれもいません、貸切です。ラッキー!!サッパリしたところで動けるうちに船内を探検です。意外と豪華なのでビックリです。前もこんなんだったのだろうか…20数年前^_^;

私の留守中、ありすでは基礎しか出来てなかったバイク用屋根つき車庫のウワモノの工事に入った、とオーナーから携帯電話にメールが来てました。スタッフも一人女の子が来たらしいです。料理もちゃんとできてしかも上手らしいです。よかったぁ〜。19才って聞いて少し心配だったけど一安心かな。さてあさってからはお仕事再開です。

それにしても、フェリーの中は男の人ばっかりです。レストランに女の人はだあれもいません。トラックの運ちゃん達が呑んでる呑んでる、ひたすらお酒を呑んで盛り上がってます。

12月12日(木) 走行距離404km 

フェリー→神戸港→(阪神高速・名神高速・中央高速)→塩尻I.C→松本「遊ingミスズ」→(ありす号)→ありす

フェリーは今回とっても快適でした。船酔いもなくベッドでぐっすり寝られて、船内も優雅に過ごせました。同室にはもう一人女性がいられました。私は客室には寝る時だけしかいなかったので、朝初めてお会いして少しお話ししました。妹さんが飛騨高山で骨董やさんを経営されてるそうです。高山の街はさんざん歩いてるのでそのお店の前も通ってるはず。娘さんは今シカゴにいて、バイクに乗ってるらしいです。どこにでもありがちなオバサン同士のちょっとした会話はお互いにのんびりしたペースなんですけど盛り上がり、時間はアッという間に過ぎ「どこかでお会いできるといいですね」と言い残しお別れしました。とても素敵なご婦人でした。

神戸港に下りたら、中央道が積雪や凍結で通行不可能だったら…と不安になる程神戸でさえとても寒かったです。あと一日余裕があって雪の心配がなかったら、いつものように米原か一宮から北陸経由で帰るんですけど、今回はダメですね、残念だけど。
「海の幸が遠ざかって行く〜」と心の中でつぶやきながら北陸自動車道への分岐点を通り過ぎました。

中津川I.Cでおりようかと、恵那峡S.AでR19の道路状況を聞きます。国道は所々降雪と凍結の為バイクは尚更危ないらしい。高速の方が安全との事なので、塩尻まで高速で行く事にしました。恵那峡S.Aのレストランはコーヒーがお代わりできてナイスです。

しっかし、九州阿蘇の寒さは、かわいいもんでした。やっぱり信州はハンパじゃないです。長野県内に入った途端いきなり「寒い」を通り越して、もうベツモノの寒さ、なんて表現していいかわからない寒さと恐怖です^_^;
それは塩尻I.Cをおりてから更に恐怖。周りの景色は銀世界、道の端っこには雪が降り積もっていて、路面は凍りはじめてました。寒い!痛い!怖い!たとえようのない状況の中、のんびり、とにかくのんびりと走り、松本の健康ランド「遊ingミスズ」に直行です。乗鞍までは到底バイクでは帰れません。帰りもお迎えに来てもらうのに、待ち合わせ場所を何処にするかって、、、思いつくのはただ一つでしたから。
冷えすぎた体はお風呂に入ってもちっとも温まらず、どれくらい入っていたでしょうか。でも、生き返った気がしました、ホントに。じきにオーナーと子供達が迎えに来てくれました。バイクをありす号に積む時には、道路はスケートリンクになっていました^_^;

今回お天気が良かったのは、バイクに乗らなかった長崎徒歩観光の日のみ。
皮肉というか意地悪というか・・・
そしてこんなに悪天候ばかりのツーリングは近年なかった事。
なのに、今回もなぜかカッパを着る事が一度もなかったなんて。。。
雨、というより、雪だったから?^_^;

何はともあれ、今シーズン走りおさめ。
来年はもっと早く出発しよう。

リュック一つで何処へでも何週間でも走りに行っちゃいます。
MHだって長距離へっちゃらへっちゃら(^^)v